海外ホームステイで感じるカルチャーショック

驚き

 

小中学生の短期ホームステイのコーディネーターとして働いていたことがあります。
私が担当していた国はカナダとオーストラリアで、他のコーディネーターと一緒に30人ほどの子どもを引率していました。

ここでは、だいたいの子どもたちがぶつかる食事に関わるカルチャーショックについてお話ししたいと思います。

子どもたちの生活は、普段はそれぞれホストファミリーの家でお世話になりながら、平日の午前中はスタディーセンター(だいたいコミュニティセンターや教会)で英語の勉強をし、午後は街に出てフィールドワークをする、というものでした。

そして私たちコーディ―ネーターの仕事は、子どもたちがホストファミリーとの生活で問題を抱えていないか確認しながら、子どもたちがより良い時間を過ごせるようにサポートすることでした。

まず殆どの子どもたちがぶつかる壁は、お弁当です。

お昼ご飯はホストファミリーが作ってくれるのですが、海外のお弁当はサンドイッチが主流です。
そして、サンドイッチに果物が入っていることも多いです。
りんご丸々一個
ただ、例えばリンゴでも日本では切って食べますが、海外はそのままかじるので、お弁当箱にリンゴがまるっと入っていると、「切ってくれないの?」「どうやって食べるの?」とショックを受けてしまう子どもが殆どでした。

また、お弁当に小さめのスナック菓子をそのまま入れてくれるホストファミリーもいるのですが、スナック菓子は日本のお母さんがお弁当に入れるものではないため、(きっと日本ではスナック菓子を持って行ける遠足などは大好きなのでしょうが)「お菓子がお昼ご飯に入ってる…」「自分のこと、どうでもいいのかな…」と落ち込んでしまう子が多かったです。

そのため、「これが海外では普通のお弁当」「でも、日本のお母さんが作ってくれるお弁当は嬉しいね」などと話して、子どもたちに文化の違いを教えるようにしていました。

ただ一度、オーストラリアで仕事をした時、ホストマザーが新鮮なレタス、キュウリ、トマトのサンドイッチを作ってビニール袋に入れてくれたのですが、お昼には野菜の水分が全て抜けて、パンの半分が水分に浸っていたことがあります… あれはちょっとショックでした…(笑)

また、海外は食べる量がとにかく多く、品数が少ないということも殆どの子どもたちが驚くポイントでした。
例えばアメリカのファーストフードレストランに行くと、日本のLサイズはアメリカのMサイズ、ということは知っている人も多いと思います。

子どもたちが海外に着いた日はホストファミリーが奮発してステーキなどを用意してくれることがあるのですが、夕食のメニューが大きなステーキとマッシュポテトだけだったり、好きな食べ物を聞かれたからミートソースパスタと答えたら、連日のようにミートソースパスタが出てきたり… 日本なら彩りを気にしたり栄養のバランスを取るためにメニューに野菜を加えたりと工夫する家庭が多い中で、食事に野菜がない、毎日同じメニューということに驚いてしまう子どもも多かったです。

驚きまた、大量の夕食を食べ終わったと思ったら次に大きなアイスクリームが出てきたなど、デザートを絶対に忘れないホストファミリーも多く、喜ぶ子どももいれば「そんなに食べられない!」とショックを受ける子どもがいたり… また、朝食にトーストが出たと思ったら、トーストを食べ終わった後にシリアルが出てきて、「コースメニュー!?」と驚いていた子どももいました。

しかも人間の胃袋とは恐ろしいもので、最初は「そんな量食べられない!」と思っても、2週間ホームステイする中で徐々に食べられるようになってしまうんですよね…

しかし、中には出された食べ物は全て食べなければホストファミリーに失礼かと思い、お腹が痛くなるほど食べてしまう子どももいたため、「食べ切れなければ『お腹がいっぱい』と言ったらいいんだよ」と教えるようにしていました。

何より、人間にとって食事は非常に重要です。

中には食生活が違いすぎてなかなか馴染めなかったり、嫌いなものが食卓に多く出てストレスが溜まってしまったりする子どももいたため、そういう場合は私たちコーディネーターがホストファミリーと話をして、多少食事を調整してもらうこともありました。

2週間のホームステイは、文化の違いからホームシックにかかったり、英語が分からなくて辞書を一生懸命調べて悩んだりと、楽しいことばかりではないはずです。

でもそんな中、ホストファミリーと別れる時は大泣きをして、「またこの国に来たい」「またホストファミリーに会いたい」と話す子どもたちを見た時は、みんなをとても誇りに思いました。
この思い出がみんなの心に残り、この経験がみんなの将来に何らかの形で役立ったらいいなと願うばかりです